フリーランスエンジニアの時給相場はどれくらいか、気になっていませんか。
本記事では、厚生労働省やフリーランス協会などの公的データをもとに、フリーランスエンジニアの時給相場を徹底解説します。経験年数・プログラミング言語・職種別の相場から、時給を上げるための具体的な戦略まで網羅しました。
「自分の時給は適正なのか」「もっと単価を上げたい」と考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
フリーランスエンジニアの時給相場を把握するうえで、会社員との比較は欠かせません。
ここでは、公的データをもとにフリーランスと会社員の時給差を明らかにします。結論から言えば、フリーランスエンジニアの平均時給は会社員の約1.3〜1.5倍です。
フリーランスエンジニアの平均時給は4,000〜5,000円です。
フリーランス協会「フリーランス白書2023」によると、エンジニア・技術開発系フリーランスが「自分が意識している時間単価」として最も多く回答したのは「4,000〜5,000円未満」でした。
この時給を月収に換算すると、月160時間稼働の場合で65万〜80万円。年収ベースでは800万〜1,000万円になります。
ただし、これはあくまで平均値です。経験年数や扱う技術によって、時給2,000円台から6,000円超まで大きな幅があります。
会社員エンジニアの時給は、年収から換算すると約2,800〜3,100円です。
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、システムコンサルタント・設計者の平均年収は約820万円、ソフトウェア作成者は約655万円でした。
一般的なシステムエンジニアの年収を550万〜600万円と仮定し、月160時間勤務で計算すると時給は約2,800〜3,100円となります。
フリーランスの時給4,000〜5,000円と比較すると、約1.3〜1.5倍の差があることがわかります。
フリーランスの時給が会社員より高い理由は、主に2つあります。
まず、企業側のコスト構造について。企業がフリーランスに発注する場合、社会保険料や福利厚生費を負担する必要がありません。正社員を雇用すると給与以外にも多くのコストがかかりますが、フリーランスへの発注ではその負担がないため、その分を報酬に上乗せしやすいのです。
もう一つは、フリーランス側のスキルマッチングです。フリーランスは自分の得意分野や高単価案件を選んで受注できます。会社員のように「苦手な業務も給与は同じ」という状況が発生しにくく、自分の強みを活かせる案件に集中することで、時間あたりの単価を高められます。
ただし、注意点もあります。フリーランスは社会保険料や経費を自己負担するため、「会社員時代の1.5〜2倍の売上が必要」というのが一般的な目安です。
また、多くのフリーランス案件は「月単価」で提示されます。月80万円の案件でも、稼働時間が200時間なら時給換算で4,000円です。一方、160時間なら5,000円になります。契約前に稼働時間の上限を確認しておかないと、「時給換算すると実は安かった」という失敗が起こりえます。
Pro Tip|SkillAssignの現場から
弊社の直近案件では、フルスタック/TypeScript(エンド案件)で月単価80万円・時給換算5,000円(開発経験7年〜)での成約事例があります。商流の浅いエンド直案件は、同じスキルレベルでも時給が高くなる傾向があります。
経験年数によって、フリーランスエンジニアの時給は大きく変わります。
ここでは、以下の3段階で時給レンジを解説します。
「3年」と「6年」が時給アップの分岐点です。
経験3年未満のフリーランスエンジニアの時給相場は、2,000〜3,000円程度です。月単価に換算すると30万〜50万円となります。
この段階は、オブジェクト指向や基本的な開発フローを理解し始めた時期。一人で設計からテストまで完結させるのは難しく、先輩エンジニアのサポートを受けながら開発を進めることが多いでしょう。
フリーランス案件の多くは「実務経験3年以上」を要件としています。3年未満だと応募できる案件が限られるため、まずは正社員として下積み経験を積むのが現実的です。
駆け出し時期は苦戦することもありますが、この時期に積み上げたスキルが後の単価アップに直結します。
経験3〜6年になると、時給3,000〜4,000円に達します。月単価では50万〜65万円が目安です。
実務経験3年は「応募可能案件が大幅に増える分岐点」です。基本設計やチーム開発で自走できるレベルに達し、市場価値が一気に高まります。
この段階では、得意分野を持つエンジニアは時給4,000円に近づきます。たとえば、特定のフレームワークに精通している、クラウドインフラの構築経験がある、といった強みがあれば単価交渉で有利になります。
経験5年前後で月80万円(時給5,000円)が一つの目安。需要の高いスキルセットを持つエンジニアは、この時期に時給5,000円を超え始めます。
【関連記事はこちら】 「フリーランスエンジニアはやめとけ」は本当か?市場価値を向上させる生存戦略ガイド
経験6年以上の上級エンジニアは、時給4,000円〜6,000円超が相場です。月単価では80万〜150万円以上も珍しくありません。
フリーランス協会「フリーランス白書2023」でも、経験6年以上のエンジニア・技術開発系は「時給4,000円以上」と回答した人が大多数を占めています。
この層は、要件定義やプロジェクトマネジメント、コンサルティングなど上流工程を担えることが多く、その付加価値が単価に反映されます。
時給6,000円以上を出せるのは、資金力のある大企業やメガベンチャーが中心です。スタートアップでも、資金調達直後のフェーズでは高単価案件が出やすい傾向があります。
多くのフリーランスエンジニアが「時給5,000円前後で頭打ちになる」と感じています。
漫然と経験年数を重ねるだけでは、この壁を超えるのは難しいでしょう。専門性やマネジメント経験を意識的に積み上げる必要があります。
時給5,000円の壁を超えるために有効な戦略は、以下の3つです。
経済産業省「IT人材需給に関する調査」によると、2030年には最大約79万人のIT人材が不足する見込みです。高度IT人材の需要は今後も高まり続けるため、専門性を磨けば時給アップの余地は十分にあります。
Pro Tip|SkillAssignの現場から
弊社のCTO案件(エンド案件)では、月単価100万円・時給換算6,250円(開発経験15年〜)での成約実績があります。マネジメント経験と技術力を兼ね備えた人材は、時給6,000円超の案件獲得も現実的です。
使用するプログラミング言語によって、フリーランスエンジニアの時給は大きく変わります。
需要が高く扱える人材が少ない言語は高単価になりやすく、エンジニア人口が多い言語は相場が落ち着く傾向にあります。
| 言語 | 時給目安 | 月収換算(160h) | 需要トレンド |
| Go | 5,000〜6,250円 | 80万〜100万円 | 上昇中 |
| Scala | 5,000〜6,250円 | 80万〜100万円 | 横ばい |
| Python | 4,375〜5,625円 | 70万〜90万円 | 上昇中 |
| Ruby | 4,375〜5,000円 | 70万〜80万円 | 横ばい |
| Java | 3,750〜4,375円 | 60万〜70万円 | 安定 |
| PHP | 3,750〜4,375円 | 60万〜70万円 | 安定 |
高単価言語の代表格は、Go、Scala、Pythonです。
Go言語は月額80万〜100万円(時給5,000円以上)が相場です。並列処理性能の高さからバックエンド開発で採用が急増していますが、対応できるエンジニアがまだ少ないため高単価が維持されています。
Scalaも月額80万〜100万円で、特定用途(大規模データ処理など)で高い希少性があります。
Pythonは月額70万〜90万円。AI・データ分析ブームで需要が急増中です。機械学習エンジニアやデータサイエンティストとしてPythonを扱う場合は、さらに高単価を狙えます。
Pro Tip|SkillAssignの現場から
弊社のサーバーサイド/Python案件(エンド案件)では、月単価90万円・時給換算5,625円(開発経験20年〜)での成約実績があります。経験豊富なPythonエンジニアは市場価値が高いです。
中単価言語の代表は、Java、PHP、Rubyです。
Javaは月額60万〜70万円(時給約3,750〜4,375円)。エンタープライズ領域で安定した需要があります。金融系や大規模基幹システムでは今も主力言語です。
PHPも月額60万〜70万円。Webバックエンドで安定した需要があり、WordPressやLaravelの案件が豊富です。
Rubyは月額70万〜80万円。Web系スタートアップを中心にRuby on Railsの案件が根強く存在します。
これらの言語は需要が安定している反面、人材も豊富なため相場が落ち着いています。案件数が多く、安定した稼働を求めるエンジニアには適した選択肢です。
Pro Tip|SkillAssignの現場から
弊社のサーバーサイド/Ruby案件(エンド案件)では、月単価80万円・時給換算5,000円(開発経験15年〜)、サーバーサイド/Java案件(元請)では月単価75万円・時給換算4,688円(開発経験7年〜)での成約実績があります。
高単価を狙うなら、「人気のある言語」ではなく「需要に対して人材が不足している言語」を選ぶべきです。
たとえば、JavaScriptやJavaはエンジニアに人気がありますが、対応できる人材も多いため単価は上がりにくい傾向があります。一方、GoやKotlinは需要に対して人材が不足しているため、同じスキルレベルでも単価が高くなります。
言語選択はキャリア戦略の一部です。現在の得意言語を軸にしつつ、高単価領域(AI、クラウド、モバイルなど)で使われる言語を習得していくのが賢明でしょう。
担当する職種(役割)によっても、フリーランスエンジニアの時給は大きく異なります。
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によると、会社員でもシステムコンサルタント・設計者とソフトウェア作成者では平均年収に約165万円の差があります。上流工程に関わる職種ほど単価が高い傾向は、フリーランスでも同様です。
| 職種 | 時給レンジ | 月収換算(160h) | 求められる付加スキル |
| データサイエンティスト | 6,000円超 | 100万円以上 | 統計学、機械学習、ビジネス理解 |
| 機械学習エンジニア | 6,000円超 | 100万円以上 | Python、深層学習、MLOps |
| ITコンサルタント | 5,000〜9,000円 | 80万〜150万円 | 上流工程、業界知識、提案力 |
| PM | 5,000〜9,000円 | 80万〜150万円 | マネジメント、調整力 |
| バックエンドエンジニア | 3,000〜5,000円 | 50万〜80万円 | サーバー設計、DB、クラウド |
| フロントエンドエンジニア | 3,000〜5,000円 | 50万〜80万円 | React/Vue、UI/UX理解 |
データサイエンティストと機械学習エンジニアは、最高単価の職種です。
平均時給は6,000円超、月収100万円以上も珍しくありません。AIブームで需要が急増している一方、対応できる人材が極めて希少なため、高単価が維持されています。
経済産業省の「IT人材需給に関する調査」でも、AI人材は2030年に向けてさらに不足が深刻化すると予測されています。
統計学や機械学習の専門知識に加え、ビジネス課題を理解して解決策を提案できる人材は特に重宝されます。
バックエンドエンジニアとフロントエンドエンジニアは、時給3,000〜5,000円が相場です。月収では50万〜80万円程度となります。
フロントエンドは比較的人材層が厚いため、突出した高単価にはなりにくい傾向があります。それでも平均時給3,000円超と、会社員平均より高めです。
バックエンドエンジニアは、クラウドネイティブや高トラフィック処理など高度なスキルを持つ人材は時給5,000円以上も珍しくありません。AWSやGCPの設計・構築経験があると単価交渉で有利です。
スキルの深さによって単価が大きく変わる職種といえます。
PM(プロジェクトマネージャー)とITコンサルタントは、時給5,000〜9,000円の高単価職種です。月収では80万〜150万円、トップ層は200万円を超えることもあります。
ITコンサルタントは、企業のIT戦略立案や業務改革提案など経営寄りの役割を担います。技術力に加えて業界知識やコミュニケーション能力が求められるため、参入障壁が高く単価も高水準です。
PMは月70万〜150万円程度。開発チームを率いてプロジェクトを成功に導くマネジメントスキルが評価されます。
Pro Tip|SkillAssignの現場から
弊社のPM案件(エンド案件)では、月単価90万円・時給換算5,625円(経験15年〜)での成約実績があります。技術バックグラウンドを持つPMは市場価値が高いです。
相場を把握したら、次は「どうすれば時給を上げられるか」を考えましょう。
ここでは、すぐに実践できる4つの方法を紹介します。
高単価を狙うなら、需要が高く人材が不足している技術を習得すべきです。
経済産業省「IT人材需給に関する調査」によると、AI人材やクラウド人材は今後ますます不足すると予測されています。これらの分野でスキルを身につければ、単価交渉で優位に立てます。
関連資格(AWS認定、Google Cloud認定など)の取得も有効です。資格はスキルの客観的な証明になり、クライアントへの説得材料になります。
自分の得意分野を軸にしつつ、隣接する高単価領域へスキルを広げていくのが現実的な戦略です。「技術力の向上×実績×適切な自己アピール」の積み重ねが、高収入につながります。
単価アップの近道は、クライアントとの信頼関係を築くことです。
迅速で丁寧なコミュニケーション、納期遵守、期待以上のアウトプット。これらの基本を徹底することで、継続案件や単価アップの提案につながります。
「単価以上の仕事」を心がけてクライアント満足度を高めることが、次の交渉余地を生みます。
「今回の成果を評価いただけるなら、次回から単価を見直していただけませんか」という交渉は、信頼関係があって初めて成立するものです。
【関連記事はこちら】 【2026年最新版】フリーランスエンジニアの年収はいくら?差がつく案件探しと収入の実態・年収最大化戦略とは
フリーランスは、交渉しなければ単価は上がりません。「言わなければ上がらない」という心構えが大切です。
交渉のポイントは、感情ではなく根拠を示すこと。本記事で紹介したような公的データや市場相場を把握しておき、「私のスキルセットと経験年数であれば、市場相場は〇〇円です」と伝えられるようにしておきましょう。
タイミングも重要です。プロジェクトの節目、契約更新時、成果を出した直後などが交渉しやすいタイミングです。
根拠を持って丁寧に進めることで、Win-Winの関係を築けます。
フリーランスエージェントの活用は、高単価案件を効率的に見つける有効な手段です。
フリーランス協会「フリーランス白書」でも、エージェント経由の仕事獲得割合は増加傾向にあります。特に高単価・好条件の案件は、エージェント経由でしか出回らないことも少なくありません。
エージェントを選ぶ際のポイントは、「エンド直案件(クライアントとの間に入る企業が少ない案件)」の割合です。商流が浅いほどマージンが抑えられ、エンジニアの取り分が増えます。
複数のエージェントを比較し、自分のスキルレベルや希望条件に合ったところを選びましょう。経験5年以上のハイスキル人材は、高単価案件を専門に扱うエージェントを選ぶことで、時給5,000円超の案件獲得が現実的になります。
本記事のポイントをまとめます。
自分の適正時給を知らないまま案件を受け続けると、年間100万円以上の機会損失になる可能性があります。
まずは自分のスキルが市場でいくらの価値になるのか、把握することから始めてみてください。
高単価案件への挑戦を考え始めたら、プロのフィードバックを受けてみませんか?
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