SESで「ついていけない」と感じたエンジニアが知っておくべき対策や選択肢

SESとして働いていると、ときには「ついていけない」と感じることがあるかもしれません。このような状況が続いてしまった場合、どのような問題が起こり得るのでしょうか。

現場でついていけない状況が続いてしまうと、自身が理想とする案件に携われなくなる可能性が高まります。このようなリスクを回避するには、現状から抜け出すための対策を検討することが大切です。

今回は、SESについていけないと感じる理由や、ついていけない状況が続いた際に起こり得る問題、現状から抜け出す選択肢などを解説します。SESとして働きつつ、現状に悩んでいるエンジニアの方はぜひ参考にしてください。

関連記事:客先常駐で働くSESはつらい?対応策とSES会社の選び方

1.SESについていけないと感じる理由4つ

SESとして働いていると、ときには現場についていけないと感じることがあるかもしれません。これは、多くのエンジニアが直面する悩みであり、決して珍しいことではないのです。

特に、ここで紹介する4つの理由から、そのような悩みが生じるケースが多いといえます。

1-1.スキルがミスマッチの案件にアサインされる

SESでは、自身のスキルセットに適していない案件にアサインされることがあります。その結果、プロジェクトの進行において十分に貢献できないと感じ、大きなプレッシャーとなってしまうのでしょう。

また、アサインされた案件によっては、新たな技術やツールを短期間で習得しなければならないケースもあります。想像していたような成果を上げることができず、モチベーションを維持するのが難しくなるかもしれません。

1-2.現場で求められるレベルが高すぎる

クライアントから求められるスキルや知識のレベルが予想以上に高く、ついていけないと感じることがあります。特に、大規模プロジェクトや高度な技術を要する案件では、自分の能力不足を痛感しがちです。

現場の要望に応えるためには、必要な技術や知識を迅速にキャッチアップする必要があります。しかし、これがストレスの原因となり、やる気を削ぐ可能性もあるでしょう。

1-3.そもそも自身のスキルが低い

新しい言語やツールに対する理解が不足している場合、現場での作業がスムーズに進まず自己評価が下がってしまうことがあります。そのため、SES業界では、つねに最新の技術や知識を習得することが重要です。

現場でのスピード感についていけないと取り残されてしまうため、スキルアップするための努力は怠れません。しかし、時間と労力を捻出するのが難しく、挫折しやすいのも現実です。

1-4.経験の浅いエンジニアに対するサポートが不十分

SESでは、経験の浅いエンジニアに対するサポートが不足している場合があります。教育や指導が行き届かない現場では、経験の浅いエンジニアが孤立してしまうことで業務に対する不安が高まってしまう可能性もあるでしょう。

適切なサポート体制が整っていないと、新人や若手エンジニアが一人で複雑な案件に取り組まなければならない状況も想定されます。その結果、自信喪失や成長の機会を逃してしまうことにつながると考えられます。

2.SESについていけない状況が続いた際に起こり得る4つの問題

SESの仕事でついていけない状態が続くと、さまざまな問題が生じます。特に、技術やスキルの向上が求められる現場では、これらの問題が顕在化しやすく、キャリアにも悪影響をおよぼしかねません。

ここでは、SESの現場で「ついていけない」と感じた場合に直面し得る4つの問題を紹介します。

2-1.面談に臨んでも通過できない

SESでは、案件の選定や更新時に面談が行なわれます。技術力不足や経験不足など、自身の能力がついていけない状況のままでは、面談を思うように通過できなくなる可能性が高まるでしょう。

また、面談での低評価が続くことで、希望する案件に参画するチャンスを逃すリスクにつながります。その結果、キャリアの停滞といったリスクにもつながりかねないことを理解しておかなければなりません。

2-2.案件を選べない

自身のスキルが市場のニーズに合っていないと、選べる案件の幅は狭くなります。その結果、自身にとって不利な条件の案件しか選ぶことができず、やりがいや報酬の減少につながる可能性が高まるでしょう。

自身にとって理想的な案件を選べなくなると、不満を感じることが多くなるかもしれません。このような状況は、長期的なモチベーションの低下にもつながりかねないことを理解しておきましょう。

2-3.常駐先から退場させられる

スキル不足やパフォーマンスの低下、コミュニケーション不足などにより、常駐先から退場させられるリスクが高まります。一度退場させられると次の案件を見つけるのが難しくなり、再び信頼を得るまでに時間を要するでしょう。

このような出来事が起こることで、キャリアにも大きなダメージを受けることに注意が必要です。

2-4.給料アップが難しい

SES業界では、スキルや経験が報酬に直結します。そのため、スキルが停滞してしまうと、給料アップが期待できないことを理解しておく必要があるでしょう。

また、評価が低下すれば、これまでよりも給料が下がるリスクもあります。評価が上がらない限り、長期的な収入増加が見込めず将来の不安が増すかもしれません。

関連記事:SESの待機期間とは?事前に知っておきたい給与や業務内容

3.SESでついていけない現状から抜け出す3つの選択肢

SESの仕事では、ついていけないと感じるエンジニアも少なくありません。しかし、現状にとどまらず適切な選択肢を見つけることで、キャリアを再構築することが可能です。

ここでは、SESでついていけないと感じているエンジニアが現状を打破するための3つの選択肢を紹介します。

3-1.専門性を強化して希少価値の高いエンジニアを目指す

SESは幅広い技術に触れることができる一方で、特定の分野に特化する時間が足りないと感じることもあるかもしれません。その場合、自分が興味を持ち、かつ市場で需要の高い分野にフォーカスしたスキルを深めることが、現状から抜け出す選択肢の一つになり得ます。

特定の技術に特化することで、難易度の高いプロジェクトにも対応可能な希少価値の高いエンジニアとして評価されるようになります。例えば、クラウド技術やAI、データサイエンスなど、需要の高い分野に注力することで、競争力を維持しながらキャリアアップを目指すことが可能です。

ほかのエンジニアとの差別化が実現できれば、プロジェクトにおいても求められる存在となり、キャリアの安定性も高められるでしょう。また、専門性を高めることで、SES業務内での役割や待遇の改善も期待できます。

3-2.技術職にこだわらず負担の少ない業務にシフトする

技術職のプレッシャーやストレスが原因でついていけないと感じる場合、技術職にこだわらず、より負担の少ない業務にシフトすることも一つの選択肢です。技術的な知識を活かしつつも直接的な開発作業から離れることで、精神的な負担が軽減されてワークライフバランスの改善につながります。

具体的な業務としては、プロジェクトマネジメントやテクニカルサポート、顧客対応などが挙げられます。これらの業務は、コミュニケーションスキルや管理能力が必要なため、SESで培った経験を活かすことも可能です。

また、いずれ技術職に戻りたい人にも、この方法はおすすめの選択肢といえます。ほかの業務にシフトしている期間中に体力や気力の休息をとり、安定してきたら再度技術職に携わるとよいでしょう。

3-3.転職サポートを利用して適性を見直す

現状に悩んでいる場合、キャリアコーチングサービスや転職エージェントなどの転職サポートを活用して自身の適性を見直すのも効果的です。専門のアドバイスを受けることで、自身に適した職場環境や職種、新たなキャリアの発見につながるかもしれません。

また、自身のスキルや経験が、第三者からはどのように評価されるのかを知るきっかけにもなります。それを踏まえつつ適切なサポートを受けることで、現状よりも適した環境で再スタートを切れる可能性が高まります。

参考:SESとSIerの違いとは?それぞれの定義や役割の違いを解説 | SES業務管理の統合ツール Fairgrit®公式サイト」

4.SESでついていけないと感じたら「転職」も検討する

SESについていけないと感じたときには、自身のキャリアやスキルセットを見直し、転職を検討することも一つの選択肢となります。転職することで新たな環境や役割に挑戦し、より自身に適した働き方を見つけられるかもしれません。

ここでは、転職先として考えられるおもな選択肢を紹介します。

4-1.SIer

SIer(システムインテグレーター)は、企業のシステム構築や運用を請け負う企業です。SIerでは多様なプロジェクトに携わることができるほか、異なる業界や技術に触れる機会が豊富にあります。そのため、幅広いスキルや経験を積むことが可能です。

また、研修や教育制度が充実しており、継続的なスキルアップが図りやすい環境が整っています。しかし、プロジェクトの管理や顧客対応が厳しく、現場での自由度に制限があることも特徴の一つです。

4-2.社内SE

社内SEは、特定の企業内でシステムの開発や運用を担当するエンジニアです。社内SEとして働くことで、企業のビジネスプロセスや業務に深く関与できることから、業務理解が深まりやすくなります。

長期的な視点でシステムを改善・運用することができるため、安定したキャリアを築くことも可能です。一方で、技術の研鑽機会が限られることや、業務がマンネリ化しやすいというデメリットにも目を向ける必要があるでしょう。

関連記事:SESとSIerの違いとは?特徴やメリット・デメリット

4-3.フリーランスエンジニア

フリーランスエンジニアは、自身で仕事を見つけ、複数のプロジェクトに参加するといった方法で仕事をこなします。

多様なプロジェクトにかかわれることや、自身のペースで働けることなど、ワークライフバランスを調整しやすく魅力的な働き方の一つといえるでしょう。また、自身の努力次第では、高収入を目指すことも可能です。

ただし、安定した収入が得にくい、自己管理や営業活動が必要といった課題もあります。フリーランスとして成功するためには、技術力はもちろんのこと、コミュニケーション能力やビジネススキル、自己管理能力などを要することを理解しておかなければなりません。

5.ほかのSES企業に転職するのも現状を変える方法の一つ

SES企業といっても、働く環境や待遇、扱っている案件はさまざまです。そのため、SESについていけないと感じており、現状を変えたいと思っている場合は、ほかのSES企業に転職するというのも有効な選択肢の一つとなります。

開発事業およびコマース支援事業を展開しているDefactoryでは、受託開発(請負契約)とSES(準委任契約)の2つの方法でクライアントの要望に応えています。

SESにおけるおもな特徴は、開発業務において自走できるエンジニアや、複数の言語に対応できる、またフロントエンドやバックエンド開発が可能な人材の提案です。

案件に人材をアサインする際には、Defactoryが精査することで案件と人材のミスマッチを回避します。マッチング時にDefactoryが精査することで、工数の軽減だけでなく、適切な人材を求める案件保有企業と自身に適した労働環境を求めるエンジニア双方の理想をかなえることが可能です。

理想的な労働環境を探しているエンジニアの方は、この機会にDefactoryへの転職もご検討してみてはいかがでしょうか?

6.まとめ

エンジニアがSESで「ついていけない」と感じる理由としては、アサインされた案件におけるスキルのミスマッチや現場で求められる業務レベルの高さなどが挙げられます。

現場でついていけない状況が続いてしまうと、思うように面談を通過できなかったり、自身が理想とする案件を選べなかったりする可能性が高まるため注意が必要です。

このような状況を抜け出すためには、エンジニアとしての専門性を高める方法や、負担の少ない業務にシフトするといった選択肢が効果的といえます。また、自身の適性を見直して、労働環境を刷新するのも有効な選択肢の一つとなるでしょう。

ほかのSES企業への転職も、現状から抜け出す有効な方法の一つといえます。開発事業およびコマース支援事業を展開しているDeFactoryでは、クライアントのニーズに合わせてエンジニアを提供するSES事業も展開しております。人材をアサインする際にはDeFactoryが精査するため、案件と人材のミスマッチに悩むことはありません。

また、エンド企業および元請け企業からの直請け案件が多く、還元率が高いのもDefactoryのSESの特徴です。案件への適切なアサインを実現するDeFactoryで、労働環境を刷新してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人
DeFactory代表取締役 事業開発、デジタルマーケティング(検索領域)、グロースハックが得意領域です。 事業の壁打ちのご相談お受けしております!

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