プロダクト開発とは?持続的な会社の成長に欠かせない理由と開発の流れを解説

プロダクト開発という言葉を聞いたことはありますでしょうか?

ソフトウエア開発と同じように捉えられがちですが、ソフトウエア開発は既に決まっている要件を形にするのに対し、プロダクト開発は、目的を達成するために不確実な中で適切なソフトウェアを開発していくものです。

今回は、プロダクト開発を行う上で押さえておきたい一連の流れや開発を成功させるポイントなどをお伝えします。

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1.プロダクト開発は「会社の持続的な成長に必要不可欠」

プロダクト開発とは、どのような製品・商品あるいはサービスを販売していくのか、その企画・開発を進めていくことです。

1-1.会社におけるプロダクト開発の意味

プロダクト開発は、会社にとって新たな取り組みの場合が多く、整っている状態から始まることはありません。

さまざまなことが不確実な中で、仮説を立て、検証を繰り返し、目的とするゴールへ向かって進んでいきます。

会社経営では、商品・サービスを提供し、売上・利益を得ることが必要です。売上や利益を継続的に得るためには、ユーザーのニーズを満たす商品を生み出すことが求められます。

プロダクト開発は、市場のニーズ、ユーザーの問題解決のために必要不可欠であり、ユーザーの問題解決をすることがすなわち会社の売上・利益と結びつく、会社の成長に欠かせない要素なのです。

1-2.プロダクト開発を通じて会社が発展する要素

プロダクト開発を通じて、会社経営にとって欠かせない「人材育成」の要素も満たされます。

新規事業を生み出すことはとても大変です。世に出るプロダクトの大半は失敗すると言われています。

特に今は、市場全体もさまざまなプロダクトがリリースされていて変化のスピードがとても早いです。このスピードに追いつくためには、開発スピードの維持、プロダクト技術の負荷の軽減が求められます。

また、プロダクトは制作して終わりではありません。さらにブラッシュアップするため、プロジェクトに関わるチームは歩みを止めることはありません。

このように、新たなプロダクト開発は、挑戦することで磨かれる技術、チームの成長と共に、人材育成も自ずと成し遂げられるのです。

2.プロダクト開発を成功させるためのポイント

プロダクト開発を進める上で最も避けたいことは、ユーザーにとって価値のないサービスを作ってしまうこと。結果として、開発工数が無駄になってしまいます。

プロダクト開発を成功させるためのポイントを3つ紹介します。

2-1.徹底的にユーザー目線で考える

「ユーザー目線」で考えるとは、ユーザーの立場に立ち、ユーザーがサービスに対してどのような感覚を抱くのかを考え抜くことです。

表に見えていることではなく、ユーザーの本質的な課題や本来解決したい目的は一体何なのか。

それを見極めるために必要なのが、バイアスのかかっていない状態での「ユーザー目線」です。

2-2.失敗しないためのマインドセットをもつ

「マインドセット」とは、ある種の固定された考え方や物事の見方、心の在り方のことです。

これまでの思考や経験、教育、先天的な性質、時代背景などから形成されるもので、先入観から作られる思考パターン、思考の「クセ」のようなものを意味します。

マインドセットには、努力次第で成長することができるという「成長マインドセット」と能力はもともと決まったものであり変わらないという「硬直マインドセット」の2種類があります。

また、新規事業は90%以上失敗しているというデータもあります。

「事業を成功させよう」と考えるよりも「失敗確率を減らそう」という考え方が、最終的に成功確率が高まるのではないかと考えられます。

プロダクト開発では、「仮説→検証→効果測定・評価」が必須ですが、このサイクルが上手くいかずに失敗しているケースが多いのです。

「失敗確率を減らすための開発」はどうしたらいいのかという視点のマインドセットが必要です。

 2-3.検証を行ない次に生かす

プロダクト開発は、新規事業展開における不確実な要素を排除し、リスクを抑えながら、成功確度を高めることが重要です。

ニーズのない事業を立ち上げてしまうという失敗を回避するためにも、ビジネスモデルや事業の成長性・継続性など、適切な事業検証サイクルを回す必要があります。

そのためには以下2点を明確にしましょう。

1.何を検証すべきか
2.どのように開発すべきか

検証ケースについてはいくつかパターンがありますが、ここではイメージしやすいものを3つ挙げます。

1.最適化の検証ケース

・デバイス・市場特化型による価値提供テクノロジーを用いて独自の価値検証をする
・新規ユーザー・潜在顧客へのアプローチ
・検証ポイント:新しい体験価値提供によりビジネスが成立するか否か
・事業の継続性があるか否か

2.テクノロジーを用いて独自価値の検証ケース

・課題が明らかな既存ユーザーへの代替価値の提供
・検証ポイント:既存サービスからの変更による負荷(無料→有料など)
・メリット・デメリット

3.無消費者層への検証ケース

・これまでにないモデルや価値の提供
・検証ポイント:ユーザー側の価値提供の検証
・企業側への価値提供

どのように開発すべきかという点について、ここでは開発の手法の一つMVPについてご紹介します。

MVPとはMinimum Viable Productの略で「最小限の機能を備えた製品」のこと。

仮説を検証するのに過不足ない機能で、小規模のテスト・フィードバックによる定性的な検査を行うことで、商品の課題を早い段階で明らかにします。その結果、ユーザーのニーズに応えた製品に近づく確度が上がり、ニーズのミスマッチを防げるのです。

MVPには4つのタイプがあります。

1.コンシェルジュ型:製品を開発する前にまずはプロセスをマニュアルで行う手法。ユーザーの意見を直接吸い上げ、フィードバックをもらえるので、その場ですぐに改善できるのが特徴。

2.プロトタイプ:試験やデモ用に作られた実験用モデル。有形製品を指すことが多く、ややコストがかかる手法。

3.オズの魔法使い:本来システム化されているはずのサイトなどを手動で操作することにより開発初期に大掛かりなシステム化によるリスクを回避するための手法。

4.スモークテスト:ユーザーがサービスに興味を示しているか否かを調べるための手法。サービス紹介ビデオとプレオーダーの2種があり、アイディアが浮かんだ段階ですぐ実行に移せるのが最大のメリット。

テストユーザーにMVPを試してもらい、その都度フィードバックをもらうため、商品の問題点を早い段階で明らかにしやすく失敗確率を低減できるのがMVPの特徴です。

3.プロダクト開発まで流れ「5ステップ」

プロダクト開発について理解できたところで、基本的な開発の流れをご説明します。

3-1.ステップ1.要件定義

プロダクト開発にあたり、実現したいことを定義し、相手に正しく伝えるために「要件定義」を行います。作りたいプロダクトの機能や仕様について定義するものです。

これに対し、プロダクトに求める仕様を定義する「要求定義」という言葉があります。
例えば、「ユーザーが日常手動で行っているメール送信作業をシステム化して、業務効率を上げたい」といった要求が該当します。プロダクトに求める機能を定義し、オーダーするのが「要求定義」です。

大事なことは、まず「要求定義」でユーザーの「〇〇したい」「〇〇になってほしい」という願望をしっかり引き出すこと。「要求もれ」が発生すると当然プロダクト開発には反映されないため、結果的にユーザーの望む仕上がりにはなりません。

ユーザーの真のニーズを確認し、製品に求める仕様を網羅した「要件定義」の作成がプロダクト開発の鍵を握るといっても過言ではありません。

3-2.ステップ2.プロダクトの設計

要件定義書を基に、プロダクト開発における仕様や全体像を決める設計には、「基本情報」「位置づけ」「検証」「その他スケジュール・コストなど」多くの項目の検討が必要です。

大事なのは、目的の明確化。最低ラインの目標と理想目標の二段階でのゴール設定が望ましいでしょう。

テスト課題を設定し、現時点での仮説を立て、仮説検証の判断基準も数字や言葉で明確にしておきます。

基本設計書にまとめられた内容は開発側とユーザー側双方で確認した後、内部設計に用いられます。

3-3.ステップ3.プロダクトの開発

仕様書・設計書に基づき、開発を行います。開発における代表的な手法を3つご紹介します。

プロトタイピング型

いわゆる試作品。ユーザーの反応をいち早く確かめるために最小限の機能を備えたもの。試作提供による可視化で、求めている完成ビジュアル、仕様についてユーザーからの提案を得やすくなる。

ウォーターフォール型

要件定義・外部設計・内部設計などの開発各工程を上から下へ流れる水のように順次行う手法。完成したら次の工程へ進むという開発手法は計画性をもって進めやすい。

アジャイル型

スピード重視のソフトウエア開発に向いている手法。「計画」→「設計」→「実装」→「テスト」の工程を繰り返す。開発工程が少ないため、リリースまでの期間が短い。

さまざまな開発手法があり、どれを選べばいいのかわからないという声もあります。

ソフトウエア開発は、案件ごとに予算や納期が異なり、一律ではありません。プロダクトの特徴を把握した上で、それぞれに最適な開発手法を選ぶ必要があるでしょう。

DeFactoryでは、事業目線でプロダクト開発ができるマネージャー、実務経験5年以上のインフラ・フロント・バックエンドのエンジニアが在籍しており、お客様と伴走支援のコミットをしています。

3-4.ステップ4.プロダクトのテスト

仕様書・設計書通りに作動するかの確認を行います。確認テストには「単体テスト」「統合テスト」「ソフトウエアテスト」「運用テスト」などがあります。

必要な機能が実装されているか、欠陥(バグ)がないかなどを検証していきます。

検証するソースコードが膨大な大規模プロダクト開発の場合は、当然ながらデバッグにも非常に多くの開発工数がかかるという実情があります。

DeFactoryでは、テストの仮説抽出から、テストの方法のご提案、効果測定まで、開発したプロダクトの伴走支援を行っています。

3-5.ステップ5.プロダクトの納品

運用テストをクリアし、正常に動作することが確認されると、プロダクト納品となります。開発現場で作成したプロダクト設計書・運用マニュアルなども一緒に受け渡します。

初期導入時には、一連のオペレーションなどの操作説明を行ったり、問題が判明したら即対応、万が一の場合にはリリースを戻したりというケースもあります。

DeFactoryであればここまでの一連の流れを「14営業日程度から(※)」行なえるため、より早くプロダクト開発が可能です。

※最も要件が少なく、ミニマムな開発で14営業日となります

関連記事:【初心者向け】アジャイル開発の3つのプロセス手法とは?

4.まとめ:「プロダクト開発」に関する支援を承ります

今回は、プロダクト開発の流れと成功に導くためのポイントをお伝えしました。

プロダクト開発は、会社の持続的な成長に必要不可欠でありながら、その大半は失敗するというデータもあるといわれています。

「事業を成功させよう」と考えるよりも、いかに「失敗確率を減らせるか」という視点での開発を進めることが求められるのではないでしょうか。

DeFactoryでは、アイディア着想、ユーザーヒアリング、テストマーケティング、アジャイル・MVP開発と、プロダクト開発における立ち上げ支援を全力サポートいたします。

また、経験豊富なエンジニアと事業開発経験者で、開発だけでなく事業設計から「一気通貫」した伴走を行ないます。

事業開発や立ち上げを検討しているご担当者様がいましたら、問い合わせページから資料請求や無料相談などお気軽にご連絡くださいませ。

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この記事を書いた人
DeFactory代表取締役 事業開発、デジタルマーケティング(検索領域)、グロースハックが得意領域です。 事業の壁打ちのご相談お受けしております!

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