Shopifyのレコメンド・レコメンドエンジンとは?メリット・デメリットとおすすめアプリ

現代では、インターネット上で買い物することが当たり前となりました。そんななか、自社商品をECサイトで販売しようと検討している、またはすでに販売している事業者も多いのではないでしょうか。

Amazonや楽天市場といった、大手のECサイトプラットフォームがある一方で、最近では手軽にオンラインストアを構えることができるShopifyにも注目が集まっています。

この記事では、Shopifyを利用するにあたって知っておきたい、「レコメンド・レコメンドエンジン」」について説明します。レコメンドのメリット・デメリットとともに、おすすめのレコメンドアプリも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

1.Shopifyとは

Shopifyとは、自社のオンラインストアを開設できるECサイトプラットフォームの一つです。日本国内だけではなく、海外発送や各種通貨への対応なども整っているため、グローバルにビジネスを展開したい事業者にも向いています。

Shopifyは「月額29ドル〜/14日間無料・初期費用無料」で利用できるサブスクリプション型で、自社でサーバーなどを用意する必要がなく、手軽にECサイトを開設できる点も大きな魅力でしょう。

また、Shopifyは製造者と消費者が近い関係性で直接販売を行なうD2C(ダイレクトトゥーコンシューマー)というビジネスモデルで利用されることも多く、自社製品・自社ブランドの魅力を直接的に消費者に伝えたい場合にも最適なプラットフォームです。

2.ECサイトにおけるレコメンドとは

特にShopifyは、製造者と消費者が近い関係性で直接販売を行うD2C(ダイレクトトゥーコンシューマー)というビジネスモデルをとっています。レコメンドを駆使することで、自社製品・自社ブランドの魅力を、直接的に消費者に伝えることができるでしょう。

レコメンドとは、消費者が過去に購入した商品や閲覧した商品のデータに基づき、おすすめの商品へと誘導する機能のことです。

例えば、お掃除用品を閲覧しているときに、ページ下部に類似した商品やセットで購入すると便利な商品が表示される、というのがレコメンドの代表的な機能です。さまざまなECプラットフォームで採用されているため、見たことがある方も多いでしょう。

ECサイトにおいてレコメンドは、顧客単価を上げ、全体的な利益を向上させるために重要な施策の一つです。

3.レコメンドの目的

レコメンドを行う目的について、より具体的に見ていきましょう。事業者がレコメンドを活用するおもな目的としては、大きく分けて以下3つが挙げられます。

3-1.離脱回避(初期ユーザー)

いくら集客ができても、「サービスが使いづらい・良いと思える商品が見つけにくい」などと消費者が感じれば、その時点でサイトを離脱してしまうかもしれません。集客にもコストがかかるため、ユーザーの離脱は大きな損失になります。

そこで、レコメンドによって提供するサービスの質を上げることで、ユーザーの離脱回避に繋がるのです。わざわざ時間をかけてまで訪問してくれたユーザーに対し、最適なコンテンツを提供するためには、レコメンドが必要不可欠といえます。

3-2.カゴ落ち・買い忘れ防止

皆さんは、ネットショッピングをしている時に「後で買うからとりあえず取っておこう」と、カゴに商品を入れたまま結局買わなかった経験はないでしょうか?また、セットで買っておくべきだったものを、うっかり買い忘れてしまったということもあるかもしれません。

せっかく手に取ったのに買わなかった、そもそも商品が目に入っていなかったなどは、自社ブランドを高めるうえでの機会損失です。レコメンドは、このようなカゴ落ちや買い忘れを防止する施策でもあります。

3-3.リピート促進

リピート促進の対象には、ライトユーザー・ロイヤルユーザーの2種類がいます。

ライトユーザーとは、頻繁に利用するわけではないが、過去に何回か利用経験があるユーザーです。とりわけライトユーザーに対しては、自社商品との関係性を構築するためにも、

継続的に商品が目に触れるようにする必要があります。

ロイヤルユーザーとは、月に数回など頻繁に利用しているユーザーです。そもそも利用頻度が高いロイヤルユーザーに対しては、いかに顧客単価を上げるか・さらに頻度を高めるにはどうするか、という点を考えます。

レコメンドで、おすすめの商品やユーザーに適した商品を提示することで、上記2種類のユーザーのリピート促進に繋がります。

4.レコメンドエンジンの種類

レコメンドでおすすめ商品を表示する仕組み(レコメンドエンジン)には、いくつか種類があります。

4-1.コンテンツベースフィルタリング

コンテンツベースフィルタリングは、出品されている商品をあらかじめグループ・属性別に分けておき、ユーザーが閲覧したものと類似した商品を表示する仕組みです。ユーザーが閲覧する商品の数が多くなれば、精度は高まっていきます。場合によっては、ユーザーが今まで知らなかった、より品質の高い別商品の購入へと導くこともできるでしょう。

レコメンドの表示イメージ:「類似商品はこちら」「関連商品はこちら」など

4-2.ルールベースレコメンド

ルールベースレコメンドは、サービスの管理者が事前に設定したルールに基づいて、商品を表示する仕組みです。例えば、冬場になったらヒーターや湯たんぽなど、暖房器具を多く表示するように設定することで、ユーザーの閲覧履歴などに関係なくおすすめ商品への導線を作れます。

どのようなものが広く求められているかをリサーチした上で、適切なルールを設定する必要があるため、Webマーケティング的な手法といえるでしょう。

レコメンドの表示イメージ:「今売れている商品はこちら」など

4-3.協調フィルタリング

協調フィルタリングは、購入履歴や閲覧履歴からユーザーが求めている商品を分析し、おすすめ商品を提示する仕組みです。さらに、表示した商品に対してどのようなアクションを取ったかのデータを集めることで、より適したレコメンドが可能になります。

利用回数が多いユーザーほど、協調フィルタリングによって提供できるサービスの質は上がっていくでしょう。

レコメンドの表示イメージ:「この商品を買っている人はこんな商品にも興味を持っています」など

4-4.レコメンドエンジンとLTV/CAC

Shopifyに限らず、デジタルマーケティングを行ううえで重要視される指標の一つにLTV(Life Time Value:顧客生涯価値)があります。LTVとは「1人の顧客が生涯のうちに支払ってくれる総額」のことです。

LTVを向上させるには、顧客単価を上げる・購買頻度を上げるなど多くのポイントがあり、レコメンドエンジンを活用することで特に工数を増やすことなくLTVの向上を目指せます。

また、LTVと併せて考えるべき要素がCAC(Customer Acquisition Cost:顧客獲得単価)です。LTVを向上させる際には、CACをいかに下げられるかがポイントになります。レコメンドエンジンは、導入するだけで大きなコストをかけずにLTV向上に役立つため、CAC削減に対しても効率良くアプローチできる手段といえるでしょう。

5.レコメンドのメリット・デメリット

Shopifyにおいてレコメンドを活用するメリット・デメリットには、以下が挙げられます。

5-1.メリット

5-1-1.クロスセルがしやすくなる

レコメンドにより多くの商品が目に入ることで、ユーザーは購買意欲を刺激されます。閲覧中の商品以外にも気に入ったものがあれば、購入する商品数が増え(クロスセル)、顧客単価が2倍3倍と増えます。

また、リピートの促進により、サイトへの訪問頻度を増やすことも可能です。購買意欲が高まったユーザーをリピートできれば、安定した利益につながるでしょう。

5-1-2.UX(ユーザーエクスペリエンス)の向上

顧客単価の上昇はあくまでも出品している事業者側のメリットですが、適切なレコメンドによってサービスの質が上がれば、ユーザーの満足度も高まります。「他にもこんな良い商品があるのか」と感じることで買い物自体が楽しくなり、サイトの滞在時間も延びるでしょう。

また、類似した商品をいくつもチェックしているうちに、その分野に関する商品知識も深まることも、ユーザーにとってのメリットです。

5-2.デメリット

5-2-1.精度が上がるには期間が必要

レコメンドは基本的にデータを収集することで、精度が上がっていきます。そのため、導入したての時期はユーザーや購入履歴などのデータが少なく、最適なレコメンドを提供できない可能性があるのです。

また、サイト全体の訪問数が増えても、データが少ないライトユーザーに対してはなかなかアプローチが難しい側面もあります。

基本的に、ユーザー数・購入商品数が増えていけばレコメンドの精度は上がりますが、ユーザーに適したレコメンドを行うにはある程度の期間が必要、という点だけ理解しておきましょう。

5-2-2.出品されている商品数によって効果が変わる

そもそもサイト自体に出品されている商品数が少ないと、おすすめとして表示できる商品も少なくなってしまいます。一般的によく使用されるような商品なら、他にも出品者がいると思われるためそこまで心配はいらないでしょう。しかし、あまり知られていない独自の商品や類似商品が少ない分野のものは、レコメンドの効果を最大限に発揮できないかもしれません。

6.おすすめのレコメンドアプリ

最後に、Shopifyにインストールできるおすすめのレコメンドアプリを2つ紹介します。

6-1.Findify Search & Discovery ※英語サポートのみ

Findify Search & Discoveryは、Findifyが作成しているレコメンドアプリです。ユーザーの購入履歴をもとにおすすめ商品を表示するもので、購入の促進につながる220以上の要素を分析できる点が大きな特徴です。

個々のユーザーに合わせて購入する可能性が高いもの順に、おすすめリストを提案することもできます。

【料金】

月額499ドル〜/14日間は無料期間(2022年10月3日現在)

6-2.PeecAI  ※日本語サポート

PeecAI(ピークエーアイ)はDeFactoryが作成しているレコメンドアプリで、導入することで一人ひとりのユーザーにパーソナライズされた体験を提供します。

PeecAIはおすすめ商品の詳細ページを自動生成するため、既存のサイト設計をわざわざ変更する必要はありません。また、インストールしてサイトと連携するだけで利用できるため、難しい設定は不要です。おおむね10分程度で利用できるようになる、とお考えください。

LTV向上や新規顧客獲得につながるだけではなく、レコメンドによる成果は見える化されるため、より精度の高いサービス設計を実現するための大きな武器となります。

【料金】

無料(2022年10月3日現在)

関連記事:Shopifyの集客で必要なLTV・CACとは?LTVを向上させるポイントを解説

7.まとめ

Shopifyで自社商品を販売し、利益を上げるためにはレコメンドアプリの導入が不可欠です。レコメンドによってユーザーそれぞれに最適なコンテンツを表示することで、購買意欲が刺激され、離脱防止・顧客単価の向上・リピート促進などに繋がります。

Shopifyのレコメンドアプリにはさまざまなものがありますが、DeFactoryが作成しているPeecAIはクロスセル/アップセルを実現する、パーソナライズされたユーザー体験を提供できるアプリです。

利用料は無料で手軽に導入できるため、Shopifyでレコメンドを活用したいと思っている場合は、ぜひ一度インストールしてご利用ください。

「PeecAI」のインストール

関連記事:アップセルでShopifyの顧客単価を高めよう!実施のポイントも解説

Shopify レコメンドエンジン『PeecAI(ピークエーアイ)』
レコメンドエンジンを通じた、
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この記事を書いた人
DeFactory代表取締役 事業開発、デジタルマーケティング(検索領域)、グロースハックが得意領域です。 事業の壁打ちのご相談お受けしております!
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