クロスセルでShopifyの利益をアップさせよう!実施のポイントやおすすめアプリも紹介

Shopifyは自社商品を販売し、自社のブランド力を高めるプラットフォームとして多くの企業で活用されています。Shopifyで利益をアップさせる施策にはさまざまなものがありますが、その中でも重要視したいものの一つがクロスセルです。

今回は、顧客単価を上げる際に役立つクロスセルについてご説明します。実施時に気をつけたいポイントや、おすすめのアプリもご紹介するのでぜひ参考にしてください。

1.クロスセルとは

クロスセルとは、商品やサービスを購入したユーザーや、購入を検討している顧客に対して、関連する商品を一緒に購入するよう促すことで、顧客単価を高める施策のことです。

例えば、パソコンを購入した(もしくは検討中の)人には、パソコンを保護するケースや、保護フィルム、またUSBハブなど配線関連の周辺機材など、さまざまな関連商品があります。

せっかく良いスペックのパソコンを購入するなら、多くの人はできれば傷や汚れを付けたくないと思うでしょう。また、近年のパソコンにはUSB-Cポートしか搭載されていないものもあります。他のUSBを使用するにはハブが必需品です。

このように、クロスセルでは「セットで購入しておくと快適」「セットで購入しないと不便」と思わせる商品を提案します。

2.クロスセルとアップセルの違い

クロスセルとセットで考えたい施策が、アップセルです。

アップセルとは、顧客が現在購入を検討しているものや以前購入したものよりも、上位グレードの商品を購入してもらうようにする手法のことです。顧客単価を上げるという目的は同じですが、アップセルは商品自体の単価を上げるアプローチであるのに対し、クロスセルは購入商品の数を増やすアプローチといえるでしょう。

アップセルでは、例えば顧客が10万円のパソコンを検討している場合、「こちらの商品もおすすめです」などのようにより高性能の商品を表示し、15万円のパソコンを購入してもらうようにします。提案した商品を購入してもらえれば、当初よりも顧客単価が5万円上がったことになります。

アップセルにおいて重要なのは、ただ単価の高い商品を提示するのではなく、品質面や機能面などにおいてもグレードの高い商品を提示することです。パソコンでいえば、メモリが4GBから8GBになる、CPUの性能が上がる、ディスプレイのインチが大きくなるなど、快適な作業環境を提供できるなら、値段だけではなくグレードが高い商品だといえます。

アップセルについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

関連記事:アップセルでShopifyの顧客単価を高めよう!実施のポイントも解説

3.クロスセル・アップセルのメリット

Shopifyでクロスセルおよびアップセルを行うメリットを、具体的に見ていきましょう。

3-1.顧客体験の向上につながる

クロスセル・アップセルを行うことで、顧客は自身が当初購入したいと思った商品以外にも、目を向けるようになります。値段や性能を他の商品と比較検討しながら、より充実した

買い物体験ができるのです。

顧客にとってベターな選択肢をこちらから提案できれば、顧客体験の向上になり、リピートにもつながるでしょう。後述のLTVを考慮するうえでも、リピート率(購入回数)は重要な要素です。

3-2.施策のコスパが良い

Shopifyで利益をアップさせたい場合、さまざまな選択肢が考えられ、中には決して安くないコストがかかるものもあります。

例えば、新規顧客獲得のために広告を出稿する場合、ECサイトでは売上の15%〜20%が広告費の目安とされています。かけるべき広告費は業界・サイトによって差はあるものの、仮に売上が100万円だとすると15万円〜20万円かかる計算です。現在の売上からどれくらいアップさせたいのか、広告の種類は何を選ぶかなど、広告の出稿はリソースも含めコストのかかるマーケティング手法です。

一方でクロスセル・アップセルは、アプリなどをインストールすることで比較的簡単に対策ができます。月20ドル程度から利用できるうえ、無料で使えることもあるため、導入のハードルは低いでしょう。さらに、今まで自社に興味がなかった新規顧客よりも、すでに自社商品に興味がある顧客にアプローチするため、成果につながる可能性も高いのです。

3-3.LTV/CACの改善につながる

LTVは「Life Time Value」の頭文字を取った言葉で、日本語では「顧客生涯価値」と訳されます。顧客生涯価値を言い換えると、「顧客が生涯の間に支払ってくれる金額」です。

LTVを求める基本的な計算式は「LTV=顧客単価×購入回数」なので、クロスセル・アップセルを行い顧客単価が上がれば、必然的にLTVの向上にもつながります。

また、LTVとは切っても切れない関係の言葉が、CAC(Customer Acquisition Cost)です。CACは顧客獲得単価と訳され、「1人の顧客を購入に至らせるまでにかかるコスト」を指します。

CACは、以下の計算式で求められます。

  • CAC=「新規顧客獲得にかかった全てのコスト÷新規顧客獲得数」

前述のようにクロスセル・アップセルで顧客体験が向上すれば、顧客がリピートしてくれる可能性が高まります。一般的に既存顧客が再び商品を購入する場合に比べて、新規顧客の獲得に必要なコストは約5倍だともいわれています。つまり、コストを抑えながら「既存顧客の購入単価を上げ、リピートしてもらいやすい」状況を作れるクロスセル・アップセルは、LTV/CACの改善に非常に有効な手法なのです。

LTVやCACについては以下の記事で詳しく説明しているので、併せて参考にしてください。

関連記事:Shopifyの集客で必要なLTV・CACとは?LTVを向上させるポイントを解説

4.クロスセル・アップセルを行う際のポイント

クロスセル・アップセルを効果的に実施するには、いくつか意識したいポイントがあります。一歩間違えると、かえってユーザーを遠ざけることにもなるため、注意してください。

4-1.提案のタイミングを見極める

クロスセル・アップセルが効果を発揮するタイミングは、顧客の購買意欲が高まっているときです。具体的には、「商品をカートに入れたタイミング・決済を行うタイミング」が挙げられます。また、リピートで購入されるタイミング、容量が決まっている商品(サプリメント・化粧品等)の場合は、使い切りそうなタイミングなども適切でしょう。

4-2.適切な商品を提案する

ただ単に高い商品や、関連商品を提案するだけでは顧客単価の向上につながりません。露骨に「もっと高い商品を購入してください!」と言われているように感じるアプローチだと、顧客は不快感を覚えるかもしれません。顧客にとって本当に必要な商品、一緒に購入すると便利な商品など、メリットを感じてもらえる商品を提案することが重要です。

4-3.適切な商品数を提案する

顧客にとってメリットのある商品を提案するのと同じように、適切な商品数を提案することも大事なポイントです。商品数が多いと何がベストなのか迷ってしまい、結局何も購入せずに離脱する可能性もあります。提案する商品数は、多くとも3つほどにしましょう。

4-4.価格差に気をつける

特にアップセルの場合ですが、性能や使用感などの面で本当に価値のある商品を提案しても、顧客が検討中の商品との価格差があまりに大きいと購入にはつながりません。また、価格差が微々たるものを提案されても、アップグレードする必要性が感じられないと、購入には至らないでしょう。価格差が大きすぎず、小さすぎず、さらに顧客にとって価値のある商品を提案することが大事です。

4-5.CVR(購入率)を上げておく

クロスセル・アップセルで顧客単価を上げようとしても、そもそものCVRが低いと効果が薄れてしまいます。施策にどれだけ成果があるのかも判断しづらくなるため、現在のCVRが低い場合は、まずCVRを改善することをおすすめします。

なお、CVRを改善する方法は以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

関連記事:ShopifyのCVRを改善するには?業界別の平均CVRと併せて解説

4-6.提案商品の訴求方法を考える

顧客が「購入したい」と思える商品の見せ方をすることも重要です。情報量が必要以上に多くても少なくても、どのような点で良い商品なのかわかりづらく、魅力を感じてもらえません。

また、価格差のある商品を複数提案する場合、購入してもらいたい商品を安い商品と高い商品の間に配置することで、購入されやすくなります。心理的な面から、どのように見せれば購入に至りやすいかを考慮することも重要です。

5.クロスセル・アップセルを促進するおすすめアプリ

5-1.「ReConvert」

クロスセル・アップセル両方に対してアプローチが可能なアプリです。顧客が商品を購入した後に表示されるサンキューページ(注文完了画面)にて、アップセル・クロスセルへの促進を実施できます。

サンキューページは、ただ購入完了を知らせる画面ではなく、クーポン・次回のキャンペーン・類似商品・関連商品など、顧客にとってお得な情報を確実に届けられるページです。サンキューページを有効活用して、クロスセル・アップセルにうまくつなげましょう。

ReConvert

5-2.「PX  Related products」

Amazonの「このアイテムを購入した顧客」リストを活用し、クロスセルにつなげられるアプリです。AIが商品および顧客に関する情報を学びながら、自動的にリストを作成するため、常にパーソナライズされたアプローチができます。

PX  Related products

5-3.「Vitals: 40+ Marketing Apps」

クロスセル・アップセルだけではなく、商品レビューや通貨コンバーターなど40種類以上の機能が使用可能です。他の購入者のレビューを参考にする人は多いので、レビュー機能はぜひ有効活用したいところです。他にも魅力的な機能が豊富なので、自社ならではのカスタマイズをしてみてください。

Vitals: 40+ Marketing Apps

5-4.「PeecAI」

弊社DeFactoryが作成しているレコメンドアプリです。一人ひとりのユーザーにパーソナライズされたレコメンドを活用することで、クロスセル・アップセルにつなげられます。

PeecAIは、おすすめ商品の詳細ページを自動で生成するので、サイト設計をレコメンド用に手動で変更したり、カスタマイズしたりする必要もありません。また、インストールしてサイトと連携するだけで利用できるため、10分程度で利用できるようになる点も特長です。

PeecAIは無料アプリのため、導入費用や維持費などもかかりません。コスト面でもハードルが低いといえるでしょう。

PeecAI

6.まとめ

関連商品を一緒に購入するよう促すクロスセルは、顧客単価を高めるのに役立つ施策です。より効果的に実施するには、提案のタイミングや商品数など、意識したいポイントがいくつかあります。この記事でご説明したポイントに注目して、自社に合った施策を行ってみてください。

アプリが充実しているShopifyでは、集客やLTV向上につながるアプリなどさまざまなものがあります。Shopify運営において重要視するべきLTVの改善を効率的に行いたい場合は、ぜひDeFactroyのレコメンドエンジン「PeecAI」の導入もご検討ください。

「PeecAI」のインストールはこちらまで

なお、「PeecAI」を利用するメリットや、強みとなる機能、向いている商材などについては以下の記事で詳しく説明しているのでご参考にしてください。

「Shopifyレコメンド「PeecAI」の3つの強みと成果についてご紹介!」

Shopify レコメンドエンジン『PeecAI(ピークエーアイ)』
レコメンドエンジンを通じた、
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この記事を書いた人
DeFactory代表取締役 事業開発、デジタルマーケティング(検索領域)、グロースハックが得意領域です。 事業の壁打ちのご相談お受けしております!
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